カメラ使い倒し

カメラを面白く撮影するためにいろんな角度でレビューします。コンデジは基本フルオートで撮影します、コンデジは設定せずに撮影することが多いですから。ミラーレス、一眼レフはAF速度、AF精度、画質、高感度など綺麗に撮れるかを重視にレビューします。

カテゴリ: ちょいテク

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シャッタースピード1/20例 手振れ補正なし

この機能がないカメラを探すほうが難しい。
と言えるくらいメジャーな手振れ補正機能。
カメラを買うとデフォルトでONになっているでしょうし
まぁ、別にOFFにする理由もないので(())が表示されっぱなしですよね。

ただ私はこの機能は切っています。
理由は動体撮影することが多いので手振れ補正を切りたいのもありますが
それとは関係なくたまに眠い写真を量産するシーンがあるからです。


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例えば上のような波の写真。
1/1000秒でピントを幾度も合わせているにも関わらず眠い。
手振れ補正はあくまで手振れを補正するのであって
波のような複雑な動きのある被写体だと解像感への影響があるのでしょうか?


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いっそ1/20まで落として撮影したほうがおもしろかったです。

で、肝心の手振れ補正ですけど
超望遠での動体撮影や室内の集合写真などは三脚使いますし
広角での撮影ではそこまでシャッタースピード落とさないので
基本的には手振れ補正は切りっぱなしです。

眠い写真を吐き出すのもあるんですが
正直、スチルに関しては手振れ補正ありなしの違いってあまり感じないんです。
流石に1/10以上になると使うときありますが…

あ、動画は別です。動画に関しては手振れ補正のありがたみは骨身に染みています。

量販店やハードオフ、ヤフオクやメルカリでもいいでしょう。
ジャンクでもいいし型落ちの激安コンデジで今回遊んでみました。

500円で仕入れたコンデジを心置きなく分解します。

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途中でネジがなくなるのは通例ですな。
ここで前もって紫外線吸収フィルターを用意しておいてください。


 
FUJIFILM 紫外線吸収フィルター(SCフィルター)
吸収率が高いほどメリハリのある異次元写真撮影できるみたいですが
とりあえず今回はSC-72というやつで。

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そしてCCDかCMOSの前に張り付けてあるローパスフィルターを剥いで
買っておいた紫外線フィルターを張り付けてカメラを組み立てて終わりです。

撮影してみると
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単純反転ともネガライクとも言えない異次元写真の出来上がり。
あとローパスフィルターを外すので解像感が上がって
これが500円のコンデジ?と疑いたくなるほどです。
赤外線カメラといえば赤外線カメラなのでほどほどにご使用ください(笑)
 

スマートフォンが普及して気軽に撮影できるようになった昨今。
つい5年前は写真を撮るならどのデジカメを買う?と悩んだものですが
今ではデジカメで撮影していると違和感までいかないものの
「あれ?あの人本格的?」みたいな目で見られるようになりました。
今ではどのスマートフォンでも綺麗な写真が撮影できますし
コンデジやデジタル一眼は必要ないとまで言われています。

スマートフォンが気軽に綺麗な写真を撮影できるからデジカメが衰退したのでしょうか?

違います。 

確かに一般的なデジカメ、デジタル一眼の購買力は依然と比べてないですが
アクションカムや全天球カメラなど特殊なカメラは需要が高いままです。
ではスマートフォンがここまでカメラ業界の主になれた理由はなんでしょう?

答えは簡単です、です。

楽、これにつきます。



通常のデジカメで撮影した場合、プリントアウトやSNS投稿するまではこういう流れでした。

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1.デジカメで撮影する。
2.メモリーカードやケーブルでPCに画像を取り込む。
3.編集する。
4.プリントアウトやSNS投稿する。
5.クラウドやNASなどへバックアップする。
6.メモリーカードの残り容量を調整する。


ところがスマートフォンの場合

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1.スマートフォンで撮影する。
2.プリントアウト(NFCなど)やSNS投稿する。

これで終わりです。
もっと厳密にいうと
1.スマートフォンで撮影する。
2.メモリーカードやケーブルでPCに画像を取り込む。(必要がない)
3.編集する。(アプリで対応)
4.プリントアウトやSNS投稿する。
5.バックアップする。(自動でクラウドバックアップ)
6.メモリーカードの残り容量を調整する。(ほぼ無制限に近い)

と今まで行ってきた作業が必要でなくなり楽になりました。
バックアップもしなくていいし編集作業も勝手にアプリがいい塩梅にしてくれるし。
そりゃ、デジカメや重いデジタル一眼で撮影する人が減りますよ。
つまりデジカメを買う理由がないんです。

でここでカメラ業界はある手を打ってきました。
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それはNFCやwi-fiやTransferJetなどの近接無線通信を
カメラ本体やSDカードに組み込んできました。
カメラで撮影した画像をスマートフォンに取り込むというもの。
カメラとスマートフォンならカメラのほうが画質がいいから
カメラ撮影するだろう、つまりカメラを買うだろうと目論んだのでしょう。

実際、NFCやwi-fiやTransferJetなどの近接無線通信を使っている人がいると思います。
しかし、この機能使わなくなります。欠点が多すぎて致命的なんです。

1.とにかくめんどくさい
まずカメラとスマートフォンを無線接続する手順がめんどくさいです。
アプリをインストールしろだのカメラ背面液晶のQRを読み込めだの
NFCに至ってはPCのNFC端末にカメラを近づけろだの…
近づけるぐらいならケーブルで接続したほうがずっと速いし安定しています。

2.不安定
あれ?接続切れた?という場面が多々あります。
先ほど言ったように不安定なくらいならケーブルやカード直差しのほうがましです。

3.意味がない
デジカメとスマートフォン、両者の画像をパソコンの画面で比べると違いがわかるでしょう。
ただたかだか5~8インチ程度スマートフォンやタブレットで見比べても大して違いはないです。
違いはないというか違いを見つけることができない、画面が小さいので。
それならスマートフォンで撮影したほうが手間がない。
となるとカメラからスマートフォンへ画像を転送する意味がないです。


とまぁ、踏んだり蹴ったりの近接無線通信。
それもそのはず、ほとんどの人がスマートフォンでの撮影で満足しています。
綺麗に撮影できて、デジカメでしなければならない手間も要らずで楽ですから。

しかし、一枚一枚丁寧にカメラで撮影してPCでじっくり現像してプリントアウトなり投稿したい
という人も少なからずいます。
パソコンで自分の思いのままに写真を仕上げることは
スマートフォンの小さい画面では到底無理なことですからね。

理想はカメラで撮影したら何もせずにパソコンに取り込まれていることです。
外で撮影してきて、家に帰ってきたらパソコンに写真が保存されている。
そんな都合のいいカメラないです…

実はそれに近い状況を作り出せます。
東芝のメモリーカードflashair 第3世代がそれです。
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w-03の03が第三世代の証

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正直、びっくりしました。まさかそんな夢のようなことができるとは!
このflashair 第3世代、普通の近接無線通信機能があるSDカードではなく
なんとWebサーバーを内蔵しています。
Webサーバーとはなんぞ?と言うかたがおられるでしょうが簡単に言えばパソコンです。
ここからは新年早々かなりディープでオタクティカルな話ですから興味のない方はそっとじ推奨です。

lua言語スプリクトと手持ちのサーバーを操作できるスキルがあるならば
ものの30分でオリジナルクラウド環境が構築できます。
デベロッパーサイトがあるので参考にしてみてください。
理論上wi-fi環境があるところならばカメラから直接サーバーに画像転送できます。

早速テストしましたが感動します。
デジタル一眼で撮影すると何もせずに自宅サーバーに自動でバックアップされていました。
強者はAPIを駆使してGoogleDriveに保存させているようです。
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違うカメラに挿しても自動バックアップ

そしてこのflashair 第3世代が素晴らしいところはSDカードなので
違うカメラに挿せばそのカメラの設定なしでバックアップしてくれるところです。
通電していれば自動でスプリクトが走るのでカメラの機能に依存しません。
素晴らしい、ただただ素晴らしい。
感覚的には
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こうですよ、作業効率がもの凄くあがります。
メモリーカードをパソコンに挿す、ケーブルにつなぐ、バックアップするなど
手間がないだけでこんなにも楽になるとは考えもつきませんでした。


ところがまだまだ成熟が足らないようで問題点もあります。
・画像通信とSDへの書き込みのタイミングによって通信が失敗する。
・ユーザーインターフェースがないのでwi-fi環境を事前に埋め込んでおく必要がある。
実質、通信できる場所が限定される。

flashair 第4世代以降で上記の弱点が克服されたらうれしいですね。
にしても撮影してメモリーカードも抜かずにパソコンに取り込まれていたのは未来を感じましたね。
パソコンでじっくり写真を楽しむ方にはちょっとお得な情報だと思いますよ! 
東芝 TOSHIBA 無線LAN搭載 FlashAir III 最新世代 Wi-Fi SDHCカード Class10 日本製 [並行輸入品] (32GB)

紅葉の季節になりました。
山が赤や黄に色付いてカメラを持ち出す機会が増えますね。
ただ普通に撮影してもいつもと同じようで食傷気味になりがち。
そこで今回は敢えて色を破綻させて印象的な写真を撮ってみたいと思います。

色を破綻させるとは一体どういうことか想像つきにくいものです。
というのも、通常カメラを選ぶ際に画質うんぬんを求められます。
画質の一つの評価がダイナミックレンジ。
ダイナミックレンジとは簡単に言えば白は白でも、黒は黒でも
濃い白、薄い白または濃い黒、薄い黒のように豊かな階調の指標。
そのダイナミックレンジをあえてつぶして普段とは違う写真に仕上げます。

今回使用したソフトはSIGMA Photo Proというソフトです。 
シグマのカメラを購入すればもれなくついてくる純正の現像ソフトです。

まずは適当に山を撮影します。

1

はい、どうしようもないくらい凡庸な山肌写真です。
これを左のメニューウィンドウにある露出とX3 Fill LIghtを極端にします。

すると

2

 いきなりこれだけで幻想的な柔らかな写真ができあがってしまいます。

さらにシャドウとハイライトを調整すると

3
 
ハイキーでもありローキーでもあるなんともいえない写真の完成。
これがダイナミックレンジと色が破綻した写真。
人により好き嫌いがあるでしょうがこれはこれでありな写真。 

あとは微調整すれば

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こんな感じに仕上がります。

デジタルカメラになってフィルム時代のように現像することは少なくなりましたが
RAW生データから好きな仕上がりにもっていくのもデジタルならではの楽しみ方。

ちょっとした小技ですが印象的な写真を簡単に撮影できるのでおすすめです!


 
SIGMA デジタルカメラ dp2Quattro 2,900万画素 FoveonX3ダイレクトイメージセンサー(APS-C)搭載

このところスマートフォン、コンデジ、ミラーレス一眼レフなど
画像素子が小さいカメラでフィルター機能を推す記事をよく見ます。
フィルター機能とはモノクロやセピアや色抽出など
カラーバリエーションをカメラ内で操作できることです。
これは画像処理エンジンの進歩と画像素子そのものが光量をうまく取り込めることによって
ダイナミックレンジが広くなり 階調豊かな写真を撮影できるようになったからです。
簡単に言えばPモードやフルオートで暗い室内から明るい窓にフォーカスしても
全体的に適切な露出で撮影できちゃうということです。

特に「モノクロ」、いわゆる白黒写真がうまく撮影できます!という
触れ込みのカメラが増えてきました。

本当に個人的な感覚なのですが
モノクロ写真は「ずるい」と感じてます。
なぜならモノクロにすれば写真になるからです。

例えば

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こんな構図も色もピントもへったくれもない凡庸写真でもモノクロにすれば

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ほら、なんとなく裏路地的なそこはかとなく匂わす写真っぽくなってしまいます。

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こんな被写体を日の丸構造を避けてちょいとずらしてぼかしただけの写真でも

A81R5627

ハイキーなモノクロにすればあっという間に被写体が浮き上がるそれっぽい写真になります。

私は写真の上手な方から「モノクロは逃げ」という言葉をいただいたことがあります。
もちろん一概にそうとは言い切れないです。
モノクロは表現の一つですし奥が深いものです。
ですが簡単に写真になってしまうモノクロの乱用は避けたいと普段から思っています。

やはり写真の基本はとにもかくにもピントと構図、
それに続いての露出や撮影方法など様々なファクターやスキルです。
デジタルになって加工が簡単にできますが
可能な限り撮ってだしで満足いく写真を撮影できるように心がけています。

 

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