このところスマートフォン、コンデジ、ミラーレス一眼レフなど
画像素子が小さいカメラでフィルター機能を推す記事をよく見ます。
フィルター機能とはモノクロやセピアや色抽出など
カラーバリエーションをカメラ内で操作できることです。
これは画像処理エンジンの進歩と画像素子そのものが光量をうまく取り込めることによって
ダイナミックレンジが広くなり 階調豊かな写真を撮影できるようになったからです。
簡単に言えばPモードやフルオートで暗い室内から明るい窓にフォーカスしても
全体的に適切な露出で撮影できちゃうということです。

特に「モノクロ」、いわゆる白黒写真がうまく撮影できます!という
触れ込みのカメラが増えてきました。

本当に個人的な感覚なのですが
モノクロ写真は「ずるい」と感じてます。
なぜならモノクロにすれば写真になるからです。

例えば

A81R5469

こんな構図も色もピントもへったくれもない凡庸写真でもモノクロにすれば

A81hhhR5469

ほら、なんとなく裏路地的なそこはかとなく匂わす写真っぽくなってしまいます。

A81Rhhhh5627

こんな被写体を日の丸構造を避けてちょいとずらしてぼかしただけの写真でも

A81R5627

ハイキーなモノクロにすればあっという間に被写体が浮き上がるそれっぽい写真になります。

私は写真の上手な方から「モノクロは逃げ」という言葉をいただいたことがあります。
もちろん一概にそうとは言い切れないです。
モノクロは表現の一つですし奥が深いものです。
ですが簡単に写真になってしまうモノクロの乱用は避けたいと普段から思っています。

やはり写真の基本はとにもかくにもピントと構図、
それに続いての露出や撮影方法など様々なファクターやスキルです。
デジタルになって加工が簡単にできますが
可能な限り撮ってだしで満足いく写真を撮影できるように心がけています。